RCを選んだわけ
- シッカリ感
構造材としてコンクリートの強度は実は低く、木材の方がむしろ丈夫である。
しかし、その結果、コンクリートは使用量が大きいため、分厚く重くなり
体感上のしっかり、どっしりという印象が強くなる。
軽合金ホイールと、スチールホイールを比べるとわかるが、
同じ強度を得るのに使用量の少ないスチールは薄くなってしまい、
折り曲げて立体的に剛性を出さないとペナペナになってしまう。
木造でもログハウスのように、使用量を増やせばどっしり感が出るが、
強度上必要な量しか使わない普通の木造住宅はスカスカで柔らかい印象になる。
さらに、鋼材はさらに強度が強いので使用量が少なく済み、
軽量スチール住宅では、シッカリ、がっしり感は木造以下になる。
シッカリ感を補う(←必要はないのだけど)には、剛性をあげ共振数を高めてカシッとさせるしかない。
面で支える2X4はこの点で有利である。
共振数の高い、軽くて剛性の高い構造には、ポルシェのボディのように独特の魅力がある。
剛性感は感性の問題なので、人によっては堅さを嫌い、クッション性の床に仕上げることもあるらしい。
しかし、2X4やコンクリート、重量鉄鋼の硬い構造に柔らかいものを張った場合と、
構造から柔らかいものでは、微妙に感じが違う。
自分は、クッション床は嫌ではないが、構造自体がブルブルするのは嫌いです。
- 耐水性
防水性についてはコンクリートより、木の方が優れている。コンクリートは水を含みやすい。
しかし、耐水性となると木は弱い。これは微生物分解(腐敗)のためである。
強いというヒバだって、腐るしカビも生える。
腐敗は、数日〜数ヶ月という建築の寿命と比べ格段に早いスピードで進行することがあり、
発見と対策が遅れる心配がある。
したがって設計上、防水を確実に維持できる策が必要だが、
ライフタイムの間確実に維持できることを保証できる方法がない。
実はあって、壁の中を人が点検修理のため通り抜けられるような数十センチの隙間をつくればいいのだが、誰もやらない。
耐水性についてコンクリートは優れている。
しかしコンクリートは酸性雨に弱く、また防水に劣る。
その点で、外部を直接大気に曝さないほうがいい。外部の表面仕上げ(壁・屋根)はタイルの縁重ね張りか、
金属素材にするのが安心だと思う。
金属材は、コストの割に耐久性はトップクラスで、基本的にメインテナンスフリーにできる。
鉄の自動車が雨ざらしでも錆びないように、10年は定期補修をしなくてもいける。
また、金属は強度が高いため軽量にでき、外張り断熱の上に張るのにも向いている。
- ロータスエスプリとRC
構造物は構造こそが設計思想であり、車庫と車で構造スタイルに矛盾があるのは、時代背景や国籍の矛盾以上に避ける必要がある。
例えばモノコック車なら壁構造の車庫、フレーム構造ならフレーム式構造をとるべきとされる。
今回、RC壁構造を、バックボーンフレームのエスプリと組み合わせた。
RC(レインフォースドコンクリート)とFRP(ファイバーレインフォースドプラスティック)
は似ているような気もする。
設計途上では、居室の屋根構造を支える太い柱が車庫の上まで伸びていて、しかも重量鉄骨だった。
それが、断熱ラインを明確かつ単純にするために、ガレージから屋根が消えた。
いまもガレージから柱が見えるし、まあ、これでいいか。
居室側は24時間空調で、生活環境を保つと同時に、屋根と外壁によってコンクリート
構造も断熱、防湿で包み保護している。
ガレージは、無断熱の内外打ちっぱなしとなったが、断熱材がなく内外温度差がないということは
結露には有利で、温度が部分で不均一になりにくく構造寿命にもいい。
ただし、人間には酷で、コンクリートも雨と日射による劣化が進むが、
これは10年に一度、撥水をやり直していくつもり。もちろん、雨漏りぐらいは覚悟している。